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4月

欠損金の繰戻し還付と税務調査

法人税収が32年ぶりの低水準に陥ったそうです。
2009年度の法人税収が9.7兆円で、1977年の8.7兆円以来の低水準とのこと。その低水準に至った原因の一つが、欠損金の繰戻し還付という制度を利用した納税還付とのことです。

法人税には、納税をした翌年に赤字が出た場合、前年納めた税金を取り返せるという制度があります。(欠損金の繰り戻し還付)
しかし長年この制度は封印され、適用は設立後5年以内の中小法人等に限られていました。

しかし、景気対策の一つとして2009年に麻生内閣が講じた施策が、この欠損金の繰戻し還付制度の対象拡大策です。現在は資本金1億円以下の中小法人等について適用が認められているため、大半の中小企業が対象になっています。

そして多くの中小企業が、2008年に納めた法人税を2009年の法人税確定申告で取り返しているのが、中小企業の現状です。

どんな企業でもそうですが、リーマンショックのような突発的な景気急落に見舞われて、売上げが急減したとしても、人件費やオフィス賃料など固定コストを急激にカットすることは不可能です。そのため、多くの企業で2009年度決算は赤字になっています。しかし、経営者もボーっとしている訳ではなく、2009年の1年を費やして、売上げ規模に合った社内体制に変化させ、月次収支が合うように調整したと思います。企業の収入と費用は縮小均衡に動きましたが、そろそろ出直しで、積極的な戦略を取り始める時期に差し掛かっているというところででしょう。

話がそれてしまいましたが、多くの法人が還付申請を出した結果、現在税務署ではそのチェックが十分出来ていないように思います。この欠損金の繰戻し還付制度の対象拡大策が始まる前まで税務署では、一度国に納めた税金を還付する際、全件を調査すると言っていました。確かに、私どもで担当した還付案件でも、おそらく全件について税務調査又は机上調査(税務署からTEL連絡を受け、税務署が確認したい資料をFAX又は郵送することで行われる簡易調査)がありました。

しかし、昨今数百万円から数千万円の還付についても、税務署から何の連絡もなく、クライアントの還付指定口座に入金されています。私どもにとっては、調査対応がいらないため、楽させてもらっています。

[参考]
国税庁タックスアンサー No.5763:欠損金の繰戻しによる還付
欠損金の繰戻し還付請求書

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