29
11月

どうなる租特の見直し?

 

どうなる租特の見直し? 

 政府税制調査会での平成25年度税制改正に向けた審議が本格化してきた。自動車関連諸税や先送りされていた所得及び相続税等とともに議論の俎上にあるのが租税特別措置(租特)の存続・廃止等の行方。一方、各府省の25年度租特改正要望における政策評価について総務省が点検結果を税調に提出した。 

 租特の見直しは、民主党が衆院選で政権公約として掲げ勝因となった「2009マニュフェスト」に盛り込まれ動き出した。 

 その後、租特に対しては、平成22年度税制改正大綱に4年間かけて国税241措置、地方税286措置すべての政策税制措置の見直しを行うことが盛り込まれ、政府税調でこの3年間に国税170措置、地方税195措置が検討され、135(国税29、地方税106)措置を廃止、97(国税67、地方税30)措置を縮減した。そして4年目となる今回、残った国税67、地方税80の措置について検討を行い25年度税制改正で反映される。 

 

 また、当時の鳩山首相が、既得権益を一掃し、納税者の視点に立ち公平で分かりやすい仕組みを目指すため、租特をゼロベースから見直すための具体策の策定を政府税調に諮問し、22年通常国会において全会一致で成立したのが「租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律」(租特透明化法)。23年4月1日以後に終了する事業年度以降、法人税関係特別措置を受ける場合には、特別措置の適用額等を記載した適用明細書の添付が義務付けられ、去る11月14日の政府税調第7回会合で初めてとなる23年度の仮集計が報告された。 

 一方、これらと並行して22年度より租特等の透明化を図り政府に税制改正作業に有用な情報を提供するとともに、国民への説明責任を果たすため、各府省が独自で租特等に係る政策評価を行い、これを総務省が点検して政府税調へ資料として提出されている。政府税調は、点検資料を基に各府省が要望した租特等の新設、拡充、延長について検討を行っている。点検は、①今日的な合理性、②手段としての有効性(費用対効果)、③他の政策手段と比較しての相当性などの6つのテストを踏まえて14の点検項目が設定されている。 

 このほど提出された25年度税制改正に向けた各府省の租特に対する政策評価への総務省の点検結果をみると、点検対象163件のうち政策評価書で説明・分析の内容が一定の水準に達したものは昨年同様1措置もなく、点検の際に各府省が補足説明してやっと一定水準を満たしたものが「試験研究を行った場合の法人税額等の特別控除」、「中小企業者等の試験研究費に係る特例措置」など33件で、全体の2割だった。そして、厚労省が新設を求める「医業継続に係る相続税・贈与税の納税猶予等の特例」や国交省の「雨水貯留浸透利用施設に係る割増償却」の延長など残る133件は、適用数が当初予定より僅少や費用対効果の面での説明・分析が不十分とされた。 

 各府省における租特の要望は、依然として国民目線で説得力が欠けるものが多い。政府税調が、各種資料等を基に“租特の仕分け”をどのように進めるか注目だ。(大手町)

 

 

 

 

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