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11月

合名会社

合名会社は、会社法が用意する四つの会社類型の中で最も原初的なもので、個人事業の事業主が複数人になり、共同事業化した状態を想定した会社形態である。合名会社を構成する社員は出資をして業務も執行する機能資本家(経営に自ら携わる出資者)であり、企業の所有と経営が一致している。社員は無限責任を負うが、個人事業主も事業による債務の弁済責任が事業に投じた資金等の額に限定されず、個人財産全体に及ぶ点は同様である。

家族や相互の信頼が醸成された仲間など、意思疎通の密な固定された小人数による経営に向いているが、社員間の関係が損なわれれば事業の運営が混乱する危険性もある。

基本的な構造は民法上の組合とほぼ同じで、組合に関する規定が準用される。法人格を有する点、つまり会社自体が権利能力を有し、取引や財産所有の主体となることができる点が組合と異なるが、実質的な違いは団体名義での登記の可否に過ぎないとも言われる。重要なのはむしろ税法上の問題、すなわち、法人税が課されるか否かという点にあるともいえる。

2006年(平成18年)施行の会社法は社員一人のみの合名会社を認めたので、共同事業・組合的性格のない個人事業が合名会社に法人成りすることもできるようになった。

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